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    2018年年間 個人的ベストアルバム60
    category: - | author: hashimotosan
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      今年も一年を振り返る季節がやってきたので年間ベストアルバムやりたいと思います。

      去年は上半期、下半期のベストをそれぞれ50枚ずつ発表して、その上で年間ベストも60枚選んだんですが、今年はちょっと忙しいということもあって下半期には悪いんですがいきなり年間ベストを発表したいと思います。

      毎年ながら今年も様々な音楽を聴いてきましたが、今年はいつも以上に自分でも不思議なラインナップになったなと思いますね。

      今年の前半の作品を聴いてるともう懐かしいとか思ったりするのホント嫌なんですけど(笑)、気になる新譜が出る度に追いかけてしまう体質はもう変えようがないみたいです。

      去年に続いて今年も60作品を選んでみました。

      また長くなりますが最後までお付き合い頂けたら嬉しいです。

      では参りましょう!

       

       

      60. Sun June 「Years」

       

       

      テキサス州はオースティンベースの5人組バンド、Sun Juneのデビュー作。

      ここ数年の音楽シーンはずっと女性が中心に回ってると言ってもいいと思うんだけど、中でもロック・フォーク界は顕著にそうで。

      中心メンバーでボーカルのLauraの優しくデリケートな歌声は、そっと寄り添ってくれているような温かみと柔らかさで心地良さ抜群!

      すぐ目の前で演奏しているかのような素朴で身近な距離感のフォーク・ロックサウンドも、日々の疲れを癒してくれる音楽として最適な響きですね。

      年を重ねるごとにこういった音楽が好きになっていってる気がするなぁ。

       

      59. Okay Kaya 「Both」

       

       

      ノルウェー出身で現在NYブルックリンベースのSSW、Okay Kayaのデビュー作。

      ゆったりと滑らかに流れていくアーティスティックな質感のベッドルームポップ〜R&Bサウンド。

      The xxやSamphaなどを手掛けてるRodaith McDonaldの洗練されたサウンドメイクと、彼女の落ち着いたトーンのボーカルの相性も素晴らしく、寝る前のチルタイムによくお世話になりました。

      実は去年リリースのKing Kruleの「The Ooz」にも参加してて、その頃から気になる存在ではあったんだけど、予想通りの素晴らしい才能の持ち主でした。

       

      58. Adrian Underhill 「C U Again」

       

       

      トロントベースのSSW、Adrian Underhillのデビュー作。

      ひたすら心地良いスムースでメロウなソフトロック〜AOR〜R&Bサウンドの洗練度合いったらもう・・・。

      手掛けてるのはSolangeやBlood Orangeとの共演でもお馴染みのKindness。

      何か特別なカラーがあるわけではないんだけど、彼が関わったサウンドはもれなく風通しの良い心地良さがあって、個人的にかなり信頼してる存在。

      美しいメロディーに味わい深い歌声。

      人も時間も場所も選ばない誰にでも好まれそうな作品なのかなと思いますね。

       

      57. Julia Holter 「Aviary」

       

       

      LAベースのSSW、Julia Holterの通算5作目となる新作。

      彼女はいつだって聴く者を違う世界に連れて行ってくれるけど、今回の作品はこれまで以上にそう。

      彼女の頭の中の世界を神秘的で壮大なオーケストレーションで具現化した圧巻のサウンドスケール!

      不協和音ですら美しく響いてくる不思議な質感のアンビエントポップ。

      今作の収録時間は約90分と中々のボリュームなんだけど、展開やアレンジの面白さで飽きさせずに聴かせてしまう辺りはさすがのセンスだなぁと。

      アヴァンギャルドなのに難解過ぎない絶妙な作品でした。

       

      56. Loma 「Loma」

       

       

      Shearwaterとしても活動してるJonathan Meiburgを中心とした3人組プロジェクト、Lomaのデビュー作。

      JonathanはかつてOkkervil Riverのメンバーでもあって、牧歌的で自然なサウンドメイクはその頃から培われてきたもの。

      今作の感触としてはゆったりとした響きのアンビエントなフォーク・ソウルなんだけど、曲の展開とか構成が実験的でとても面白いんですよね。

      終始アーティスティックで情景が自然に移ろっていくような音の世界。

      幻想的なボーカルとの溶け合い方も息を呑むほど美しくて、冬の澄んだ空気に完璧にマッチしてました。

       

      55. Kadhja Bonet 「Childqueen」

       

       

      LAベースの女性SSW、Kadhja Bonetの2作目となる新作。

      60sトロピカリアや70sソウル・ファンク、ジプシーフォークなど多様なサウンドが折り重なったサイケデリックな歌謡ソウル。

      他のどんなアーティストのサウンドに近いかな?って考えたけど全然思い付かない。

      オリエンタルなムードや非現実的な響きは摩訶不思議なんだけど凄いクセになる感じ!

      多くの楽器が彼女自身の演奏だし、声も含めて自由自在に音を操ってるような印象。

      本人曰く1784年生まれだという発想も含めて、色々とただ者じゃないのは間違いないですね。

       

      54. Astronauts, etc. 「Living In Symbol」

       

       

      オークランドベースのバンド、Astronauts, etc.の通算2作目となる新作。

      元々Toro y Moiのツアーメンバーにキーボーディストとして参加してたという経歴を持つ彼。

      デビュー作に引き続き今作もToro y Moiと共同で作られた、とろけるようにメロウなソフトロック〜AOR〜R&B風味のベッドルームポップ。

      どうしようもなくロマンティックで、とてつもなくセンチメンタルで、どこかノスタルジックで。

      なんにもなかった一日でもこのアルバムを聴いたらまぁいいやって思えるというか。

      個人的に日常使いの最も理想的な形の作品かもしれないですね。

       

      53. Patrick Paige II 「Letters of Irrelevance」

       

       

      The Internetのベーシスト、Patrick Paige 兇離愁蹈妊咼紂璽▲襯丱燹

      90sなムードのスムースでナイトタイムライクなジャズ〜ヒップホップ〜R&Bサウンドがとろけるように心地良い。

      Thundercatにも通じる音選びとリズム感覚のセンスの良さね!

      「Voodoo」なんてタイトルの曲があったり、この世代におけるD'Angeloの影響力のデカさを改めて感じられる作品としても楽しめたかな。

      SydやSteve Lacy、Matt Martiansといった他のThe Internetメンバーのソロ作と比べると、後発的ということもあってか個性を出しづらいのかなと思う部分はあったけど、それでも十分素晴らしい作品だと思います。

       

      52. Jenn Champion 「Single Rider」

       

       

      シアトルベースのSSW、Jenn Championのデビュー作。

      実は以前にSという名義で活動していて、その時から抜群のポップセンスが光ってたんだけど今作でそれはより花開いた形になりましたね。

      Yumi Zoumaの甘さ控えめなドリーミーポップと、Nite Jewelのスムースなエレクトロポップを掛け合わせたようなハイブリッドサウンド。

      そこにディスコティックな80sエッセンスが加わって。

      色んなタイプの楽曲が並んだバラエティー豊かなアルバムになってて、聴く度に新鮮な感覚を保ち続けてる不思議な作品ですね。

       

      51. Ginger Root 「Mahjong Room」

       

       

      LAベースのSSW、Ginger Rootの通算2作目となる新作。

      オールドスクールな響きも感じさせつつ、でもしっかりと新世代らしいミックスジャンルなアプローチのDIYポップス。

      Toro y Moiあたりと共鳴するソウル由来のアーバンなグルーヴがたまらなく心地良い!

      アメリカのウエストコーストのリゾート感とかゆるくてチルっぽい空気をそのまま音にした感じ。

      彼の事はデビュー作の頃から注目してるんだけど、単純にもの凄くよく曲が書けてるなぁという印象ですね。

      ルックスのダサさも含めて色々と味があります(笑)

      今年屈指のサマータイムアルバム!

       

      50. Still Corners 「Slow Air」

       

       

      ロンドン出身で現在NYベースのデュオ、Still Cornersの通算4作目となる新作。

      幻想的だけど熱気や風を感じるようなオーガニックな質感のドリームポップ。

      エレクトロのドライな無機質さとギターの響きの生々しさが、互いに現れては消えてを繰り返す蜃気楼のような不思議な音触り。

      テキサスの砂漠地帯を旅することで得たインスピレーションを元に作られたんだそう。

      Fleetwood Macにも通じるような、浮遊感のあるミラージュな雰囲気やシネマティックな移ろいがとても洗練されてますね。

      気怠さ全開のボーカルも相まって、ほんのり秋の気配が漂い始めた夏の終わりの空気感に絶妙にマッチしてました。

       

      49. Laura Jean 「Devotion」

       

       

      オーストラリアはメルボルンベースの女性SSW、Laura Jeanの通算4作目となる新作。

      80sAORの風通しの良いスムースさと、一癖あるオルタナティヴなフォーク・ロックが絶妙にマッチしたドリーミーなシンセポップサウンド。

      前作までは割とアコースティックな響きだったんだけど、今作は70sのディスコやR&Bにインスパイアされてこういうサウンドに変化したんだそう。

      Lordeが大絶賛してて気になってたんだけど、評判通りの素晴らしさでしたね。

       

      48. Video Age 「Pop Therapy」

       

       

      ニューオーリンズベースのデュオ、Video Ageの2ndアルバム。

      80s趣味なシンセ使いが絶妙にチープなニューウェイヴ〜レトロポップサウンド。

      刻まれるビートやグルーヴがもれなく古臭くて、その良い意味でのダサさやヴィンテージ感がたまらなくクセになっちゃう!

      こういう確信犯的な80sリバイバルって既聴感あるのに全然飽きずに聴けちゃうのが凄いと思う。

      彼らはそこにTame Impalaっぽいサイケな質感も加えてて、その辺が巧いなぁと。

      同じ路線で今年はMGMTも良い作品出したけど個人的にはこちらの方がより好みでした。

       

      47. Cam Maclean 「Wait For Love」

       

       

      TOPSのメンバー、Thom GilliesとのVesuvio Soloとしても活動してるCam Macleanのデビュー作。

      個人的に今最もアツいなと思ってるカナダのモントリオール周辺の音楽シーン。

      TOPSを中心に、EXIT SOMEONEやForeverなど本当にもれなく素晴らしいサウンドで大好きなんだけど、彼はその核になるようなメンバー。

      70sSSW由来のメロディアスでオーセンティックなソフトロックの系譜を辿りつつ、今っぽいソウルな味付けが心憎いビタースウィートなモダンヨットロックサウンドがとにかく最高でしたね!

       

      46. Micaeal Seyer 「Bad Bonez」

       

       

      カリフォルニアベースのSSW、Michael Seyerの2作目となる新作。

      今回選んだアーティストの中で恐らく最も知名度が低いのが彼。

      そのサウンドは言うなれば、Mac DeMarco〜HOMESHAKEな味わいのほんのりソウル風味の極甘ソフトロック・ポップ。

      ここ数年は彼のような自宅で録音を行う「New Wave of DIY」なアーティストが増えていて、そのクオリティーは毎年上がってるような気がしますね。

      あまりにも気持ち良くて全てのやる気を奪うから自宅以外では聴けないかも。

       

      45. SOPHIE 「OIL OF EVERY PEARL'S UN-INSIDES」

       

       

      UK出身のアーティスト、SOPHIEのデビューアルバム。

      自身の活動以外にもCharli XCXやVince Staples、安室奈美恵などの曲を手掛けるプロデューサーとしての顔も持っている彼女。

      そんな彼女の待望のデビューアルバムは、いつも通りの不健康そうな色使いのカラフルでエグみの強いエクスペリメンタルポップが満載。

      一聴しただけでは処理しきれないサウンドプロダクションの手数の豊富さと圧倒的なキレ味!

      グロテスクとさえ感じる異形の美しさをポップスとして鳴らしてるのが凄いなと思います。

       

      44. Mac Miller 「Swimming」

       

       

      ピッツバーグ出身のラッパー、Mac Millerの通算5作目となる新作。

      グルーヴが溶け出したメロウの海をスイスイと泳ぐようなスムースで気怠いフロウ。

      それをサポートするのはDev Hynes、Steve Lacy、Thundercat、DâM-FunK、Flying Lotus、J. Coleといった手練れ達!

      ジャズやソウル、ファンクの程良い味付けがとにかく心地良い。

      今作がリリースされた時はまさかこんなことになるとは思ってもいませんでしたが、残念ながら26歳という若さで亡くなってしましました。

      これまで以上に音楽的にも意欲的な作品だっただけに本当に惜しいなと思います。

       

      43. Yves Tumor 「Safe in the Hands of Love」

       

       

      テネシー州出身のアーティスト、Yves Tumorの通算3作目となる新作。

      彼が何者なのか、この音楽がどういうものなのか、この作品について殆どの事が分からないし理解できないのが正直なところ。

      アンビエント・エレクトロ、ドリームポップ、エクスペリメンタル、ジャズ、ヒップホップ・R&Bにロックまで、様々なサウンドが混在したカオスな響きの凄まじい程の迫力や美しさ!

      常識や枠組みなんか一切関係ない。

      ジャンルレス、ジェンダーレス、ボーダーレス。

      その匿名性や多様性も含めてこの作品のカッコ良さなのかもしれません。

       

      42. Tomberlin 「At Weddings」

       

       

      ケンタッキー州はルイヴィルベースのSSW、Tomberlinのデビュー作。

      優しく切なく儚いヴォーカル、優雅に可憐に美しく響くアコースティックなフォークサウンド。全ての音が身に心に沁み渡るよう。Owen Pallettが手掛ける色彩感覚豊かなサウンドメイクもお見事!

      彼女が所属してるのは信頼と実績の優良レーベルSaddle Creekで、Bright EyesやBig Thiefなど派手さはないけど素朴で味わい深いサウンドを送り続けてるけど、彼女も正にそんな感じ。

      単調と言えば単調なんだけど、それがかえってじんわりと体に沁み込んでくる感じでたまらない。

      疲れた身体ににフォークは今年も効果抜群でしたねぇ。

       

      41. Kero Kero Bonito 「Time 'n' Place」

       

       

      サウスロンドンベースの3人組ユニット、Kero Kero Bonitoの通算2作目となる新作。

      とびきりキャッチーで憎らしいほどキュートなバブルガムポップ〜エレクトロサウンド。

      至るところに仕掛けられたイタズラっぽい遊び心が彼ららしいというか。

      日本人メンバーもいるユニットならではのどこか懐かしいキラキラしたJ-POPっぽい質感もマジで愛しやすくて。

      個人的にはTommy february6にも通じる、80sユーロビート由来のレトロなタッチのサウンドとガーリーな歌声とのマッチングが素晴らしいなと思いますね。

       

      40. DJ Koze 「Knock Knock」

       

       

      ドイツを拠点に活動しているDJでプロデューサー、DJ Kozeの通算3作目となる新作。

      ディープハウス〜ヒップホップ〜ディスコ〜R&Bをミックスさせた摩訶不思議ダンスミュージック。

      ヴォーカルサンプルのオールドスクール感と、キレ味の良いエレクトロビートのデジタル感のアンバランスさがたまらない!

      アンビエントな心地良さもあって。

      ダンスミュージックの奥深さとか歴史みたいなものを1枚で感じられるというか。

      様々なジャンルの音楽を聴いて愛しているからこそ生まれるサウンドだなと思いましたね。

       

      39. Troye Sivan 「Bloom」

       

       

      南アフリカ生まれでオーストラリア育ちのSSW、Troye Sivanの通算2作目となる新作。

      80sダンスポップを下敷きにしたデリケートでセンチメンタルな質感の珠玉のポップス集。

      彼自身のソングライティングも見事なんだけど、Sky FerreiraやHaimも手掛けてるAriel RechtshaidやThe CardigansのPeterの参加も大きいように思いますね。

      特にArielって曲に生々しさやキラキラ感を加えるのホント上手くて、アレンジやメロディーのセンスの良さが前作より格段に進化してます。

      青年が大人に移り変わる甘酸っぱくてほろ苦い、みずみずしくて美しい瞬間を切り取った一枚。

       

      38. Hater 「Siesta」

       

       

      スウェーデンベースのバンド、Haterの通算2作目となる新作。

      優しい光が差し込むように、涼しい風が吹き抜けるように、ゆったりとした時間の流れを感じられるビタースウィートなギターポップサウンド。

      去年のデビュー作から早いペースでのリリースだったけど、良い意味で何も変わってない。

      ノスタルジックでほのぼのとした質感でありながら、疾走感のある風通しの良いギターロックとしてもとても高品質!

      去年の秋のサウンドトラックはAlvvaysだったけど、今年の秋はこのアルバムが彩ってくれましたね。

       

      37. Adrianne Lenker 「abysskiss」

       

       

      NYベースのバンド、Big ThiefのメンバーでもあるAdrianne Lenkerのソロとして通算2作目となる新作。

      フィンガー・ピッキングギターの叙情的な音色、消えてしまいそうにナイーヴな歌声、温かみのある優しさと切なさが混在した歌詞の世界観。

      全ての響きが息を呑むほど美しいフォーク・ロックサウンド。

      バンドの時に比べてアコースティックな面がかなり強調されてて、SSWとしての魅力がよく分かるサウンドになってるのが素晴らしいなと。

      まるでNick DrakeやJoni Mitchellのような味わい深さ。

      秋の夜長に聴くのにこれ以上ないほどピッタリでした。

       

      36. Empress Of 「Us」

       

       

      NYブルックリンベースのSSW、Lorely Rodriguezによるソロプロジェクト、Empress Ofの通算2作目となる新作。

      ガーリー過ぎず適度にクールな質感のエレクトロ・ダンスポップサウンド。

      80sシンセポップから現行のヒップホップ〜R&Bまで、多様な響きを色んなアプローチで乗りこなしている様子が実に痛快!

      数曲に関わってるBlood OrangeことDev Hynesの作り出すアーバンな香りが、作品全体に漂う空気をより洗練されたものにしてる気がしますね。

      特に終盤の「When I'm With Him」のキラーチューンっぷりったらもう…。

      今年最高峰のポップアルバムの一つですね!

       

      35. Porches 「The House」

       

       

      ニューヨークベースのAaron Maineによるプロジェクト、Porchesの通算3作目となる新作。

      80sのディスコやハウスのフレイバーを絡めたベッドルーム発のエレクトロポップ。

      イイ感じで踊れてイイ感じでチルれる、クラブと寝室の両方を絶妙なバランスで揺らすサウンドコントロールが見事!

      前作のタイトルは人に遊ばれなくなったただ水が張られただけの「Pool」。

      今作は人が生活してる家なんだけどHomeではなく「The House」。

      その辺の何とも言えない寂しさや切なさが彼のサウンドのキーになってる気がしますね。

       

      34. Natalie Prass 「The Future and The Past」

       

       

      リッチモンドベースのSSW、Natalie Prassの2ndアルバム。

      前作のノスタルジックでレトロな質感と可憐なヴォーカルはそのままに、ソウルやディスコ、ファンクのグルーヴを加えてより洗練されたポップサウンドになった印象!

      一聴してなんかSolangeっぽいなと思ったら、ミックスしてるのがSolangeやBlood Orangeも手がけてるBlueみたいでとても納得!

      今作のインスピレーション源として彼女が挙げてるのがJanet Jacksonというのも頷ける。

      爽やかでクールで、凛としていて可愛らしさもあって。

      大人の女性のポップス。

       

      33. Bart & The Bedazzled 「Blue Motel」

       

       

      The Loved Onesやソロとしても活躍してるBart Davenportのニューバンド、Bart & the Bedazzledのデビューアルバム。

      Prefab SproutやCleaners from Venusにも通じる80sブルーアイドソウル〜ネオアコなサウンドがズルいくらいに最高!

      スタイリッシュでロマンティックで。

      シティーポップ的なラジオフレンドリーな響きに、ジャズの要素だったり60sロックのテイストをさりげなく入れてる辺りがマジでセンス良すぎ!

      日常の風景にそっと寄り添ってくれるようなアットホームな感じが好きですね。

       

      32. Tess Roby 「Beacon」

       

       

      モントリオールベースの女性アーティスト、Tess Robyのデビューアルバム。

      TOPSやYumi Zoumaの親しみやすいソフトロックと、Beach HouseやChromaticsの耽美なドリームポップのちょうど中間にあるような新感覚のアンビエントポップサウンド。

      彼女が所属してるItalians Do It BetterはChromaticsやNite Jewel、Glass Candyなども一員の個人的に最も信頼してるレーベルの一つ。

      ただ美しいだけじゃないダークで混沌とした魅力があるのがここの特色。

      あまりの美しさにため息しか出ない・・・。

       

      31. Saba 「CARE FOR ME」

       

       

      シカゴベースのラッパー、Sabaの2ndアルバム。

      ジャズの成分多めのメロウでグルーヴィーなトラックも、落ち着いたトーンのラップも、どれもが心地良すぎてずっと聴いてられそう。

      聴けば聴くほどラグジュアリーな音してるし、ジャジーなピアノやサックスの響きの格好良さったらもう!

      今作にも参加してるChance the Rapperの存在も含めて、現在のシカゴヒップホップシーンの充実っぷりがパッキングされた最高の一枚でしたね!

      正直今年はヒップホップ作品でピンとくるものが個人的には少なくて、今作は数少ない通年聴き続けられたヒップホップ作品でした。

       

      30. Kali Uchis 「Isolation」

       

       

      コロンビア出身のシンガー、Kali Uchisのデビューアルバム。

      R&BをベースにThundercatやSteve Lacy、BADBADNOTGOOD、Tame ImpalaのKevin Parkerといった手練れ達によって多彩に色付けされたインディーポップサウンド。

      コロンビア出身者ならではのラテンフレイヴァーも良いアクセント!

      その辺りが数多くいる女性R&Bシンガー達にはない彼女の個性ですよね。

      ロックな味付けもあるので、普段あまりこういったR&Bサウンドを聴かないリスナーにも聴いてほしいですね。

       

      29.Tom Misch 「Geography」

       

       

      ロンドンベースのSSW、Tom Mischのデビューアルバム。

      彼の事はずっと追いかけ続けてきたけど、待望のデビューアルバムは待った甲斐がありすぎの傑作でしたね。

      ジャズ・ソウル・エレクトロのブレンド具合とか、ギターフレーズのチョイスとか、何もかもが洗練され尽くした極上のアーバンポップサウンド。

      シンガーとしてもソングライターとしても、そしてギタリストとしても既に完成されてますよね。

      どんな心境、体調、環境で聴いても素晴らしいと感じると思う。

      この穴の無さみたいなところが彼の良さでもありマイナスな部分でもあるなと思うので、これからどう進化していくかに期待ですね。

       

      28. Grouper 「Grid of Points」

       

       

      ニューヨークベースのLiz Harrisによるソロプロジェクト、Grouperの通算11作目となる新作。

      Grouperのサウンドを聴く度に、もうこれ以上何もいらないという充足感と同時に、何とも言えない虚無感のようなものを感じる。

      新作を聴いてもそう。声とピアノ。ほぼそれだけ。

      とてつもなく美しいけどどこか寂しい。

      その日どんなに嫌なことがあっても、疲れていても、Grouperを聴いてる間は無になれるというか。

      自分にとって凄い大切な時間。

      壊れそうに儚いのに一つ一つの音に込められたパワーが尋常じゃない。

      素晴らしすぎる。

       

      27. Jamie Isaac 「(4:30) Idler」

       

       

      ロンドン出身のSSW、Jamie Isaacの2ndアルバム。

      ベースをロンドンからサンフランシスコに移した影響からか陰鬱さすらあったサウンドに絶妙な抜け感がプラスされた感じ!

      ジャズやボサノヴァの軽いタッチが心地良い涼感アーバンポップ。

      前作よりメロディアスでメロウな質感になり、細かなディティールでジャジーなアプローチのサウンドメイクを決め込んでくる感じは、23歳の青年の仕業だとは俄かに信じがたいですよね。

      前作のベッドルーム発な部分は残しつつも、サウンドクリエイターとしてよりワイドに力をつけてきたなという感じでしたね。

      今年の夏のクーラー代わりに大変重宝しました。

       

      26. Noname 「25 Room」

       

       

      シカゴベースのラッパー、Nonameのデビューアルバム。

      前作の「Telefone」はミックステープという扱いだったので、今作が事実上のデビューアルバムな訳ですが、当然のような素晴らしさでした。

      ストリングスの華麗さを加えた生音の温かみを堪能できるメロウでジャジーなほのぼのヒップホップサウンド。

      語りかけるような柔らかく優しいフロウは聴いてて本当に心地良いけど、確かに感じる心に訴えかけてくる力と女性としての芯の強さ!

      特筆すべきはとにかく演奏陣のレベルが凄いということ!

      ユニークな展開や構成のトラックをジャズっぽい即興演奏のように軽快に奏でてる。

      今年はヒップホップ作品でピンとくるものは少なかったけど、SabaやNonameといったシカゴ勢はさすがのクオリティでしたね。

       

      25. Rhye 「Blood」

       

       

      トロントベースのアーティスト、Mike Miloshによるソロプロジェクト、Rhyeの2ndアルバム。

      官能的で神秘的なボーカルにクールでオーガニックなモダンソウルサウンドという期待通りのRhyeっぷり。

      そこに加わったのは生感・躍動感・肉体感といった類いの何か。

      明らかにライブでの映え方を意識したリズムとグルーヴ。

      今作は前作に比べて確実に踊らせようという意識を強く感じる。

      前作が「静」ならば今作は「動」。 

      11月にリリースされた今作のリミックスアルバムでは、様々な若手アーティストがそれぞれの調理法でアレンジを施してたけど、原曲の素晴らしさを改めて感じることが出来ましたね。

       

      24. The Samps 「Breakfast」

       

       

      カリフォルニアベースの3人組バンド、The Sampsのデビューアルバム。

      このバンドはAriel PinkやJulia Holter、Blood Orangeなどを手掛けてるプロデューサー、Cole MGNによるプロジェクトで、8年前にEPなどをリリースして以来活動停止状態でしたが突然の帰還となりました。

      彼の来歴のように様々な響きが混在したサイケデリックポップサウンド。

      The AvalanchesやDaft Punkとも違う、ヒップホップ的な解釈ともまた違う、独特のセンスのサンプリングが絶妙なアクセントに!

      ゴチャゴチャしてるんだけどそれが上手く混ざり合ったカレイドスコープなサウンドが本当に美しい!

      公私共にパートナーであるNite Jewelにも通ずる、洗練された大人なブレンド感がたまらなくツボでした。

      Cole MGNは今年だけでもChristine and the QueensやEmpress Of、Julia Holterなどのアルバムに参加!

      今後も要注目のプロデューサーの1人ですね。

       

      23. The Internet 「Hive Mind」

       

       

      LAベースの5人組バンド、The Internetの通算3作目となる新作。

      まず一聴して思ったのは、去年から各メンバーがソロ活動を経たことでスキルも存在感も個性もより一層増してて、演奏集団としての深みや凄みがとんでもないことになってるなということ。

      モダンソウル・ファンクなグルーヴとサマーチューンのオンパレード!

      これまではThe Internet feat. Sydな印象が強かったけど、今作はバンドとして色んな面が底上げされてブラッシュアップされた気がしますね。

      もちろん彼女が中心なのは変わらずなんだけど、特にSteve Lacyの存在感が凄くて、彼の生み出す音がこれまでになかった泥臭さみたいな味わいをプラス出来てますよね。

      これを聴かずにこの夏を乗り切るのは不可能だったと言い切れるくらい聴き倒しました。

       

      22. Oneohtrix Point Never 「Age Of」

       

       

      ニューヨークはブルックリンベースのDaniel Lopatinによるソロプロジェクト、Oneohtrix Point Neverの通算9作目となる新作。

      無機質だった世界にヴォーカルが加わることで肉感的でメロディアスになったアンビエント〜エレクトロ〜ニューエイジサウンド。

      今年一年通じて聴いて感じたのはとてもポップだということ。

      これまでは正直聴き手を選ぶタイプのサウンドだったけど、良い意味でハードルが下がったというか。

      それはJames Blakeの参加が大きい気がしますね。

      轟音と静寂が交互に打ち寄せて生み出される余韻の美しさたるや!

      やっぱりこの人ただ者じゃない!

       

      21. Kevin Krauter 「Toss Up」

       

       

      ブルーミントンベースのバンド、HoopsのメンバーでもあるKevin Krauterのソロデビューアルバム。

      再生した瞬間から極楽気分な70sソフトロックテイストのモダン・ヨットロックサウンド。

      バンドの時と比べて、よりポップでアーバンな質感なのがたまらない!

      彼自身山下達郎や大貫妙子が好きで、日本のシティポップのかなり大きな影響を受けたんだそう。

      ちなみに今作の一番のインスピレーション源はFrank Oceanらしいですね。

      優しい歌声にゆるーい雰囲気の空気感。

      夏が始まる頃のウキウキした気分をイイ感じで鎮めてくれるような、ゆったりとしたバケーションアルバムみたいな感覚でめちゃくちゃ聴きましたね。

       

      20. Christine and the Queens 「Chris」

       

       

      フランス出身のアーティスト、Héloïse Letissierによるソロプロジェクト、Christine and the Queensの通算2作目となる新作。

      80sミュージックへの愛とリスペクトがそこら中から溢れ出るエレクトロ〜ダンスポップ。

      それを懐古的な音じゃなく今の音として鳴らす姿勢がお見事!

      彼女の身体の動きが目に浮かぶようなグルーヴと一音一音のキレがハンパじゃない!

      Janet JacksonやPrince、MadonnaにMichael Jacksonといったスーパースター達から影響を受けたアーティストは数え切れない程いるけど、「ポップ」を継承するという意味でここまで正しくインスパイアされたサウンドって意外となかった気がしますね。

      それをほとんど彼女一人で書いて作り出してるというのが凄いですよね。

       

      19. Amen Dunes 「Freedom」

       

       

      ニューヨークはブルックリンベースのSSW、Damon McMahonによるソロプロジェクト、Amen Dunesの通算5作目となる新作。

      両親や友人、彼自身の様々な出来事や問題を吐き出したリアルでパーソナルな内容のリリックと、生々しく響くソウルフルなフォーク・ロック。

      決して美しくない嗄れた声の圧倒的なヴィンテージ感と説得力!

      自分がインディーロックを好きになった00年代後半、DeerhunterやGrizzly Bear、Fleet Foxesなどが流行ってて、今作はその頃の空気感が漂ってる気がする。

      一本の映画を観たかのような臨場感と余韻。 

      オールドスクールな質感でありながら、Animal Collectiveのようなサイケデリックな響きもあって、聴けば聴くほど発見がある不思議な魅力の作品でした。

       

      18. Kacey Musgraves 「Golden Hour」

       

       

      ナッシュヴィルベースのSSW、Kacey Musgravesの通算4作目となる新作。

      彼女のルーツであるカントリーミュージックをベースに、エレクトロやディスコなど一見ミスマッチに思えるジャンルのサウンドを、絶妙なブレンド具合によって新感覚のカントリーポップスへと仕上げています。

      とにかく曲がイイ!これに尽きますね。

      メロディーやアレンジなどソングライティングの部分がかなり巧みで、年末の様々なメディアのベストアルバムで軒並み上位に選出されているのも納得の出来ですよね。

      普段カントリーはあまり聴かない人でもこの作品は、的な魅力プラスアルファな何かを持ったアルバムだと思いますね。

      個人的にも上半期から結局ずっと聴き続けてグイグイ評価を上げていった作品になりました。

       

      17. Adeline 「Adeline」

       

       

      NYベースのバンド、Escortのヴォーカリスト、Adelineのソロデビューアルバム。

      これは今年の中でもトップクラスで見逃し案件の一つだと個人的には思ってますね。

      70sディスコ・ブギー・ファンクを下敷きにしたニューディスコに、90sR&BのドープさとSolange以降のオーガニックなモダンソウルを掛け合わせたような仕上がりに!

      Solangeがあの傑作を放ってから、SZAやKelelaなどが様々なアプローチでソウルサウンドを進化させてきてるけど、また違ったベクトルからの解釈の仕方で作られたような印象ですね。

      ブラックミュージック好きにはなんともたまらないエッセンスがそこら中に散りばめられてあって、至福のグルーヴとメロウネスを堪能出来る素晴らしい作品になってます。

       

      16. Janelle Monáe 「Dirty Computer」

       

       

      カンザスシティー出身のマルチアーティスト、Janelle Monáeの通算3作目となる新作。

      ソウル〜ファンク〜R&B〜ヒップホップを含め、ブラックミュージックの現在・過去・未来を一直線上に繋いだハイブリッドソウル。

      Princeはもちろん、多くの先人達へのリスペクトがそこら中に散りばめられた彼女にしか作り得ないサウンド!

      Princeのサウンドって唯一無二で決して真似できるものではないけど、彼女はちゃんとリスペクトをした上で焼き直したり引用してたりするから全然嫌みに感じないというか。

      冒頭の「Dirty Computer」から中盤の「Pynk」、「Make Me Feel」でクリエイティビティが爆発し、最後の「Americans」で盛り上がりのピークを迎えるような構成も本当にお見事!

      ジャンルもジェンダーも人種も、色んな壁を超越した素晴らしい作品だと思います。

       

      15. Mr Twin Sister 「Salt」

       

       

      ニューヨークベースのグループ、Mr Twin Sisterの通算3作目となる新作。

      ジャズやファンク、エレクトロにドリームポップなど、多様なジャンルを絶妙なブレンド感でクールに落とし込んだハイブリッドポップサウンド。

      曲ごとにジャンルが移ろっていくようなアヴァンギャルドな展開なんだけど、不思議と統一感があるのが面白いところ。

      生っぽいジャズテイストの演奏と、打ち込みによるエレクトロの無機質な響きが上手く溶け合っていて、ホント他では聴いたことがないような唯一無二のサウンドになってますね。

      どこかでこれは新しい形のトリップホップだという表現を目にしたんだけど、まさにそれがしっくりくるというか。

      このアルバムが出る前にディスコティックなシングルが2曲程切られてて、それがボーナストラックとして収録されてるのも嬉しかったですね。

       

      14. Starchild & The New Romantic 「Language」

       

       

      ニューヨーク出身のアーティスト、Bryndon Cookによるプロジェクト、Starchild & The New Romanticのデビューアルバム。

      Blood OrangeのDev Hynesの秘蔵っ子的な存在で、Solangeの作品やライブに参加するなど、シーンの重要人物達から寵愛を受けてきた彼。

      Prince発Blood Orange経由の悶絶最高なモダンファンク・ソウル。

      80sと10sの空気を絶妙なバランスでブレンドさせたセンスの良さしか感じないサウンドクリエィション!

      彼自身最もインスパイアされてきたアーティストにPrinceとSadeを挙げてて、まさにその良いとこ取りというか。

      Princeのファンキーな部分やSadeの妖艶な雰囲気を模倣するアーティストは多いけど、彼はそこだけではなく2人の音楽家としての凄みをちゃんとリスペクトしてる感じが素晴らしいんですよね。

      過去30年くらいのブラックミュージックの繋がりを一枚で堪能できちゃう感じがホント凄い!

       

      13. Ariana Grande 「Sweetener」

       

       

      フロリダ州出身のシンガー、Ariana Grandeの通算4作目となる新作。

      彼女に関しては以前からとても優れたヒットソングメイカーだなとは思ってたんだけど、アルバム単位では中々聴けなくて、それが今作では曲構成やクオリティも含めてアルバムとしての完成度が格段に上がったなという印象でしたね。

      ゴージャスな作りなんだけど仰々しくなく、良い意味で軽く聴き流せる心地良さを持ってる。

      その中に散りばめてあるPharrellやMax Martinのチャレンジングなサウンドメイクがとにかく見事!

      特にPharrellは彼としてもここ何年かで一番良い仕事したんじゃないかなってくらいキレキレでしたね。

      このアルバムの後に出された「thank u, next」も素晴らしい曲だし、早くも次作に期待してしまいますね。

      ここ数年のポップ作品として屈指の出来だと思います!

       

      12. Blood Orange 「Negro Swan」

       

       

      ロンドンベースのアーティスト、Dev Hynesによるソロプロジェクト、Blood Orangeの通算4作目となる新作。

      80sシンセポップを由来に、ジャズやファンクが官能的に絡み合ったモダンソウル。

      彼のセンスや感覚、やること成すこと全てを信頼してるけど、ここまでの作品を作り出せるのはもうリスペクトしかないよね!

      前作に続いて人種問題とかセクシャリティの問題とか扱ってるテーマは深くて重め。

      でも彼はその葛藤から何か光や希望を見出して、それがサウンドにも表れてるからヘビーにはならずにとてもスムースで心地良いんですよね。

      彼自身がいつもマイノリティの立場だったからこそ描ける悲しくも優しく世界観。

      アートの面でもカルチャーの面でも本当に素晴らしい!

      美しすぎて神々しさすら感じるレベル!

       

      11. ROSALÍA 「El Mal Querer」

       

       

      スペイン出身のシンガー、ROSALÍAの通算2作目となる新作。

      伝統的なフラメンコと現行のエレクトロがミックスした全く新しいスパニッシュポップ。

      モダンなビートにド迫力のハンドクラップ、哀愁あるメロディーと伸びやかな歌声。

      もう何もかもがこれまでに聴いたことのない新鮮な響き!

      最初にM.I.A.を聴いた時と似たような感覚というか、ある種の違和感すら感じるこれまでに聴いたことのないサウンド。

      フラメンコの情熱的な部分と、エレクトロやR&B由来のクールな部分が同居してる感じも新しい。

      それをちゃんとポップスとして鳴らしてるのが面白いですよね。

      久々にここまで衝撃的な作品に出会った気がする。

       

       

      10. U.S. Girls 「In a Poem Unlimited」

       

       

      ポートランド出身で現在はトロントベースのMeg Remyによるソロプロジェクト、U.S. Girlsの通算6作目となる新作。

      ポストパンクもロックもファンクもディスコも、彼女というフィルターを通すと極上のポップスとして聴けてしまうんだから不思議。

      全体的に良い意味でとっ散らかってるんだけど、統一感とかどうでもよくなって気付いたら無意識に体が動いちゃう感じ!

      この作品を聴いてて思うのは彼女の原動力は怒りの感情だということ。

      女性としての怒りや、現在はカナダに住みながら「U.S. Girls」と名乗る一人のアメリカ国民としての怒り。

      それが生み出す得体の知れないパンキッシュでアグレッシヴな部分と、チャーミングなヴォーカルが作り出すポップな部分とのアンバランスさがこの作品の一番面白いところかもしれませんね。

       

      9. Earl Sweatshirt 「Some Rap Songs」

       

       

      LAベースのラッパー、Earl Sweatshirtの通算3作目となる新作アルバム。

      J DillaやMadlibが携わったかのようなジャジーでソウルフルなサンプルループがえげつない程ドープで、彼特有の毒々しく粘着質なラップと相まって凄まじく中毒性の高い響きに!

      ほぼ全ての曲がネタをループさせただけの作りになってるんだけど、それがもう恐ろしくシンプルでずっと聴いてられるんだよね。

      全15曲がシームレスに繋がっていきわずか25分で終わってしまうという潔さ。

      自分はここ数年流行してるトラップミュージックは正直あまり得意ではなくて、その流れとは全く違う場所に位置するこのアルバムの色や空気がたまらなく好きでしたね。

      既にクラシックの風格や佇まいすら感じる素晴らしい作品です。

       

      8. The 1975 「A Brief Inquiry into Online Relationships」

       

       

      イギリスはマンチェスター出身の4人組バンド、The 1975の通算3作目となる新作。

      タイトルに倣ってネット的な表現をすると、個人的な体感的に今年最もバズった作品はこのアルバムなんじゃないかな。

      80sニューウェイヴ〜90sブリットポップを下敷きに、ジャンルを超え混沌とした10sを総括するかのような全方位隙のない圧巻のサウンドスケール!

      凄まじい情報量なのに統一感を失わずポップミュージックとして成立させてるのがこの作品の凄いところ。

      聴いててちょっとたじろいでしまう程の圧倒的なパワーを感じさせつつ、優しく包み込むような大らかさもあって。

      キラーチューンのオンパレードで目眩がしそう。

      バンドが鳴らしたポップミュージック作品として金字塔的なアルバムになるんじゃないかな。

       

      7. Robyn 「Honey」

       

       

      スウェーデン出身のSSW、Robynの通算8作目となる新作。

      聴けばどんな場所も一瞬でダンスフロアに変えてしまう、コズミックビート炸裂のエレクトロ・モダンダンスポップ。

      前作から8年という年月が流れてるにもかかわらず、みずみずしさや新鮮さ、音楽に対する向き合い方や引き出しの多さが全く衰えていないのがまず凄い!

      MetronomyのJosephやKindnessのサポートも素晴らしいし、実験的でありながら王道のポップスとしても聴かす彼女の手腕も本当に見事!

      メインストリームではない部分でのポップスの立ち位置を確立させたのは彼女の功績だと思ってて、Carly Rae JepsenやCharli XCXといったポップスター達の源流にはやはり彼女がいたんだなと改めて感じましたね。

      彼女がポップミュージックに与えてきた影響は計り知れないけど、その理由と答えがこの作品を聴いて分かった気がします。

       

      6. Beach House 「7」

       

       

      ボルチモアベースのデュオ、Beach Houseの通算7作目となる新作。

      シューゲイズ色を強めてこれまで以上にダークで耽美な世界観のドリームポップ。

      サウンドスケール、アレンジ、バランス、何もかもが一点の隙もない圧倒的な内容!

      神秘的な美しさと轟音の迫力が同居した完璧な流れに鳥肌が止まらない。

      曲の終わりと次の曲の始まりの繋ぎの美しさったらもう!

      先行リリースされてたシングルがアルバムの中でパズルのピースのように完璧なタイミングと配置で流れていく瞬間の気持ち良さね!

      聴けば聴くほど良く出来てるアルバムだと思います。

      とにかく圧巻!

       

      5. A.A.L (Against All Logic) 「2012 - 2017」

       

       

      ニューヨークベースのアーティスト、Nicolas Jaarの別名義、A.A.L (Against All Logic)のデビューアルバム。

      ソウル・ディスコからKanye Westまで多様なネタを、The Avalanchesとはまた少し違う角度からのアプローチでコラージュさせた新感覚のハウスミュージック。

      サンプリングの面白さはよく理解してるつもりだったけど、この作品でまた新たな魅力を知れた気がする。

      Nicolas Jaarって一つの音にもこだわりまくる音の職人みたいなイメージだったんだけど、この作品ではジャンルも時代も関係なく縦横無尽に、人を踊らせることを第一に考えて作ってる感じでそこも面白かったですね。

      ダンスミュージックとして本当に見事で素晴らしい在り方だと思います。

      リリースの方法も含めて今年トップレベルで衝撃を受けた作品。

       

      4. Mitski 「Be the Cowboy」

       

       

      ニューヨークベースのSSW、Mitskiの通算3作目となる新作

      重たく湿り気のある印象だったオルタナロックに、ポップやエレクトロ、ディスコのテイストが軽やかに加わって。

      情念すら感じるヴォーカルや歌詞のリアリティは相変わらずの説得力!

      サウンドのヴァリエーションは前作よりワイドになってるんだけど、一人の女性が抱えてる孤独とか怒りとかなんでもない日常とか、作品のコンセプトのようなものは殆ど変わってない。

      豊富なメロディーと斬新な曲構成で全く飽きさせないし、とにかく歌詞がユニークで本当に面白いんだよねこの人。

      殆どの曲が2分少々で次々と展開していくテンポ感も最高!

      ある意味で飽和状態と言える程充実してる現在の女性SSWシーンの中で、やはりこの人の存在は異質だなと改めて思わされました。

       

      3. Snail Mail 「Lush」

       

       

      ボルチモア出身のSSW、Lindsey Jordanによるソロプロジェクト、Snail Mailのデビューアルバム。 

      シンプルなコード進行とメロディー、真っ直ぐ突き刺さってくる声と歌詞。

      情報過多な現代において、潔いくらい無駄を削ぎ落としたロックサウンド。

      多くの女性SSWが様々な個性を打ち出した作品を生み出している中、あまりにも無防備に真摯な姿勢で音楽に向き合った18歳の少女の今現在の感情や心情の記録。

      聴いててなんかキューンと胸が締め付けられるというか、もう消え去っていたと思ってた自分の中の青春みたいなものが呼び寄せられたような感覚というか。

      上手く言葉にはできないんだけど、これは一生モノの出会いだと思う。

       

      2. Tirzah 「Devotion」

       

       

      ロンドンベースのシンガー、Tirzahのデビューアルバム。

      実験性と聴き心地の良さのバランスが完璧に計算されたアンビエントソウル・ポップ。

      必要最低限の音数とシンプルな言葉で綴られたラブソングの美しさったらもう・・・。

      AaliyahやD'Angelo、SWVあたりの90sR&Bの香りが漂ってる感じがホントに愛せるし、彼女自身もその辺に大きな影響を受けてるみたい。

      MicachuことMica Leviのサウンドプロダクションも見事で、Arthur Russellを思わせるミニマルでチャレンジングなトラックメイクは、気怠く響くTirzahのボーカルと相性抜群!

      いつでも音楽を欲してる自分のような人間だって時には何も聴きたくないことだってあるわけで、それでもこの作品だけはずっと側にいたんですよね。

      今年一番シンプルに心が求めてた作品かもしれません。

       

      1. George Clanton 「Slide」

       

       

      ニューヨークはブルックリンベースのアーティスト、George Clantonの本人名義としては2作目となる新作。

      Tears for FearsやNew Orderなどの80sニューウェイヴを由来に、ヒップホップやエレクトロを経由して辿り着いたフューチャーポップ。

      もう何度も聴いてるんだけど音の構造とか詰め込み方とか、色々とハイレベル過ぎるんですよね。

      このアルバムが凄いのは、これだけ多様なジャンルがひしめき合ったようなサウンドなのにポップスとして成立してるということ。

      ちゃんと歌が活かされてるということ。

      聴けば聴くほどこの人相当な音楽マニアなんだろうなと感じます。

      年間ベストを作るにあたって色んな作品を聴き直す中で、このアルバムだけがどうも浮いてて(笑)

      もの凄く2018年のアルバムっぽい気もすれば、2008年の、もしくは2028年のアルバムっぽくも聴こえるというか。

      それで1位に置いてみたらとてもしっくりきたのでこの順位になりました。

       

       

      というわけで2018年の個人的年間ベストアルバム、いかがでしたでしょうか?

      今年は個人的にポップな作品をよく聴いていた気がします。

      ヒップホップもロックもR&Bもエレクトロも、何か際立って新しいものは生まれにくくなってきてるここ数年で、ポップシーンはそのジャンルの枠を超えた面白い作品が出てきている気がします。

      このアーティストはこういう音だろうとか、そういう固定概念のようなものがどんどんなくなってきてますよね。

      まぁ要はジャンルとかもうなくなってきてて、アーティスト自身の好きな様々なタイプの音楽をミックスしたようなサウンドがこれからさらに増えていくんだろうなという気がしてます。

       

      あと今年は忙しくあまりライブに参加できなかったので、来年は生で体感できる機会をもっと増やせたらなと思ってます。

      このリストを見て何か気になる作品を発見していただけたら嬉しい限りです。

      最後まで読んで頂いてありがとうございました!

       

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